2024-03-28T17:55:23Z
https://u-ryukyu.repo.nii.ac.jp/oai
oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02001914
2022-02-14T21:18:39Z
1642837622505:1642837745608:1642837746844
1642838403551:1642838405037
問題解決学習のよさを学ばせる : 「生活環境論」における試み
Development of the Problem Solving Skill : How to Learn Problem Solving Process in "Study About life environment"
浅井, 玲子
Asai, Reiko
open access
1)教員養成課程の大学生80人の高等学校における家庭に関する科目の履修内容と学習方法すべてについて明らかにした。「食生活について」「衣生活について」は9割,「家族と家庭生活」「乳幼児の保育と親の役割」は8割,「住生活」については7割,「家庭経営・消費生活」6割を超える学生が学んでいた。しかし「ホームプロジェクト」「学校家庭クラブ」については3割にも満たない履修であった。\n学習方法は,衣生活と食生活を除けば講義形式がほとんどであり,問題解決学習の経験者は,延べ人数でも1割にも達していない。\n2)教員養成課程家政教育の専門科目「生活環境論」に問題解決の手法を取り入れ,互いに学びあう場として発表,メタ認知ツールとして認知地図を書かせた。予想以上の認知的広がりが見られた。\n認知地図を書くことによって,「物事の関連性に気づいた」「頭の中が整理できた」「振り返り再考できた」「楽しかった。今後活用したい」などの評価があった。認知地図作成は,良い方法として,受け入れられた。\n3)問題解決学習についての評価は,自由記述の文章を分析すると,約72%が「楽しかった」「充実していた」「実感できた」等と記述し,約78%が「自分の学習過程で学んだ」「他の人の発表から多くを学んだ」と答え,約56%は「授業に取り入れたい」「意欲が湧いた」と記述している。「授業に取り入れたいかどうか」を問うての記述ではないので,過半数は大きな成果と捉えたい。\n4)「生活環境論」受講前後の学生の行動は,①ごみに関すること②リサイクルに関すること③省資源,省エネルギーに関すること④水質保全に関すること⑤有害物質に関することのすべての面でポジティブな変化が見られた。\nこれらの事より,家庭科教員養成課程において「生活環境論」を問題解決学習で学ばせ,お互いに発表,意見交換しあい,認知地図によって自分の学びを確認することは,情意面,知識面,意欲面更には行動変化の面でも有効であった。\n上記のことより家庭科教員養成課程において「生活環境論」を問題解決学習の手法で学ばせ,認知地図を書かせ,メタ認知を促することは,有効な方法であり,問題解決学習の良さを学ばせる事ができる方法であると考えることができた。
紀要論文
琉球大学教育学部
jpn
departmental bulletin paper
VoR
http://hdl.handle.net/20.500.12000/1529
http://hdl.handle.net/20.500.12000/1529
https://u-ryukyu.repo.nii.ac.jp/records/2001914
1345-3319
AA11393705
琉球大学教育学部紀要
58
85
93
https://u-ryukyu.repo.nii.ac.jp/record/2001914/files/Vol58p85.pdf