2024-03-28T14:31:08Z
https://u-ryukyu.repo.nii.ac.jp/oai
oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02002369
2022-11-29T05:03:13Z
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The New Economic Criticism : Preliminary Foundations
新経済批評-研究序説
Kobayashi, Masaomi
小林, 正臣
open access
本稿はMartha WoodmanseeとMark Osteenが提唱する「新経済批評(The New Economic Criticism)」を検証しながら、文学と経済学の新たな学際性を模索する。社会科学としての経済学は数式を多用した限定的な意味における「科学」を標榜する傾向にあり、人文科学としての文学は経済学-多数の学派に基づく経済学-をマルクス経済学に限定して援用または経済学の専門用語などを誤用する傾向にある。これら問題点を考慮しながら、本稿は両学問の類似性と相違点を認識することの重要性を強調する。例えば、Donald McCloskeyが指摘するように、経済学は数式を用いながらも言語による論証を行うことにおいて修辞的である。またPierre Bourdieuが指摘するように、言語と貨幣は機能的に類似する点が多くあり、それゆえ文学と経済学の「相同関係(homology)」が考えられる。しかし相同関係を発見する一方で、それら学問間の絶えざる緊張関係を維持しながら新たな相互関係を構築する必要があり、その際の媒介を果たすのが新経済批評である。換言すれば、文学は経済学を始めとする諸科学の理論を導入しながら、それら科学に新たな返答をすることが可能な「場」であると認識することで、両学問は相互的な知的活性化を永続できる。かくして本稿は、文学と経済学の学際性の追求は「未知(notknowing)」の探求であると結論する。
紀要論文
琉球大学法文学部
2006-03
eng
departmental bulletin paper
VoR
http://hdl.handle.net/20.500.12000/2720
https://doi.org/10.24564/0002002369
http://hdl.handle.net/20.500.12000/2720
https://u-ryukyu.repo.nii.ac.jp/records/2002369
10.24564/0002002369
1341-0482
AN10471113
琉球大学欧米文化論集 = Ryudai Review of Euro-American Studies
50
55
72
https://u-ryukyu.repo.nii.ac.jp/record/2002369/files/No50p55.pdf