@book{oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02000934, author = {德島, 武 and Tokushima, Takeshi and 徳島, 武}, month = {Feb}, note = {本書は開放マクロ経済における、経常収支、貿易収支、財政収支の最適動学分析についての、筆者の一連の(『琉球大学経済研究』と『大阪府立大学経済研究』に掲載された)論文を一冊にまとめたものである。個々の論文は元々独立して書かれたものであるが、各収支の最適動学分析というテーマでは首尾一貫しているし、前に書かれた論文を修正・発展させているので、内容としては一連のものである。今回書物にまとめるに際し、「はじめに:研究の概要と経緯」と「おわりに:研究の総括」の小論を加えて、全体を俯瞰する構成を取った。これらの小論で、所収の論文の一連の研究における筆者の貢献と独自性をより明確にできたし、また個々の論文では言及できなかった点についても補足できた。\n 本書における一連の研究は、二つのタイプのモデルを用いたものであり、「第1部 対外債務と資本のモデル」と、「第2部 実質為替レートと対外債務のモデル」に大別できる。\n小国モデル、大国モデル、二国モデルにおける各収支の最適動学分析について、前者のモデルでは対外債務と資本の位相図を用い、後者のそれでは実質為替レートと対外債務の位相図を用いて、それらの変数が最適経路(鞍点における収束経路)を移動する際の、経常収支と貿易収支の変化のパターンを示している。同一の位相図上で、これらの両収支の最適動学のパターンを示す方法は筆者が考案したものであるが、第1章~第5章の従来の分析方法では示すことのできなかったものであり、この分析方法により、無限期間モデルにおける両収支の最適動学のパターンを、視覚的に明確に示すことができた。これによって、従来の分析方法で生じた誤解、すなわち無限期間モデル分析における2期間モデル分析の延長という誤解を除去できた。そして全パターンの位相図を示すことにより、無限期間モデル分析における存在しうる各収支の最適動学を示すことができた。また、有限期間モデル分析が、それらの位相図の初期と最終期の条件を任意に設定した収束経路のみならず、発散経路の分析であり、その位相図から存在しうる各収支の最適動学を示すものであることが、自ずと明らかになった。財政収支については、「第1部 対外債務と資本のモデル」において、第1章~第5章で所与の(一括税の)税収に対する財政収支均衡が動学的に最適であることを、第7章~第8章では最適政府支出ルールを導入して、より一般的見地から財政収支均衡が動学的に最適であることを示している。そして「第2部 実質為替レートと対外債務のモデル」において、実質為替レートの減価(増価)に対する貿易収支と経常収支の改善(悪化)の関係が、最適動学分析に裏付けられることが示されている。以上のように本書全体の分析を通じて、国際マクロ経済の最適動学システムにおける、対外債務、資本、実質為替レート、利子率、経常収支、貿易収支、財政収支の最適動学が、小国モデル、大国モデル、二国モデルにおいて、体系的に示されている。, (第1章)小国開放経済の新古典派成長モデルにおける財政収支、経常収支、そして貿易収支の動学分析:定額一括税と動学的最適化, (第2章)小国開放経済の内生的成長モデル(バロー・モデル)における、財政収支、経常収支、そして貿易収支の動学分析:定額一括税と動学的最適化, (第3章)内生的成長モデル(ローマー=バロー・モデル)における3収支の動学的最適化分析, (第4章)資本の限界生産力と最適貿易収支動学, (第5章)小国開放経済における政府支出の最適構造, (第6章)小国開放経済における経常収支と貿易収支の最適動学:生産性と横断面の条件, (第7章)小国開放経済の最適収支動学:財政収支と生産性ショック, (第8章)開放経済の最適収支動学:二国モデル, (第9章)長期における実質為替レートと経常収支の動学, (第10章)開放経済における実質為替レートと最適収支動学:経常収支と貿易収支, (第11章)大国開放経済における需要ショックと最適動学:実質為替レートと最適収支動学, (第12章)開放経済における実質為替レートと最適収支動学:二国モデル, 図書}, publisher = {徳島武}, title = {開放マクロ経済の最適収支動学}, year = {2006} }