@article{oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02005187, author = {Miyahira, Katsuyuki and 宮平, 勝行}, issue = {3}, journal = {言語文化研究紀要 : Scripsimus}, month = {Aug}, note = {生活史(life history)を用いた記述研究によって、言語共同体の話しことばの文化的特色がこれまでに多く解明された。従来の研究では、特定の言語共同体のメンバーが分析の対象であるため、最近の国際社会を反映するようなバイリンガルによる言語行動の生活史研究はまれである。そこで、本稿では日本文化を異文化として体験したひとりの日系アメリカ人の生活史を記述し、バイリンガルによる話しことばの諸相を分析する。生活史に「ことばのエスノグラフィ_」(ethnography of communication)を加えた複合方法論に基づく分析の結果、顕著にあらわれたのが被験者の抱く「自己」と「社会」の概念である。「自己」とは「他」との関係によって決まるのではなく、自発的な定義づけにより確立されるものである。さらに、「社会」というのは常に画一化きれ、実像のない抽象化の産物にすぎないこともわかった。日本社会やアメリカ社会ということばによって表象されるものは、極度に一般化されたステレオタイプの世界にすぎないことになる。バイリンガルの被験者はこうした「自己」と「社会」の概念に基づき、異文化に関する無知から生じる誤解や個人間の不和に直面した場合には、独特なレトリックで事態を収拾する。つまり、異文化に関する無知に起因する個人間の不和は克服不可能であり、和解に向けた協議も実を結ぶことがない。翻って、被験者は「相手の先入観によって文化的無知を自己認識させる」レトリックの手法をとる。本論では、こうした被験者のレトリックが、結果として他文化学習の機会となることを論証する。, 紀要論文}, pages = {13--38}, title = {Let People's Preconceptions Hang Themselves : in the Life of a Bilingual Person}, year = {1994} }