@article{oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02005656, author = {Yoshimura, Kiyoshi and 吉村, 清}, issue = {30}, journal = {琉球大学語学文学論集, Ryudai review of language & literature}, month = {Dec}, note = {『オセロー』の前半部では、デスデモーナは概して好結果を生みだすようなポジティヴな役割を果たしている。例えば、黒人将軍オセローとの結婚によって自らの運命を切り拓いてゆく娘、いい意味での官能性に溢れた花嫁、従順で貞潔な妻、機知と気品を備えたヴェニスの貴婦人、またキャシオーの復職のため尽力する懇願者などの評価に値する役割を彼女は果たしている。\nしかし、夫がイアーゴーの奸計に操られ、その結果嫉妬妄想にかられ乱心し彼女に残酷な対応をするようになると、彼女はその善良さ従順さゆえに、夫の脅威の前に防御的になってしまう。また状況が悪化するにつれて彼女の性格上の欠点も徐々に顕在化してくる。例えば、嫉妬に狂う夫の前で自己の貞潔と潔白を主張することに固執することの無意味さに彼女が気づくことはない。\nデズデモーナはルネサンスの理想的女性の一典型としての良質な面も有してはいるが、反面、彼女特有の欠点も有している。終局的には、彼女は自らをも救えないし、夫を嫉妬妄想から解放することもできない。『オセロー』は妻を過少評価する男と夫に対して寛大すぎる女の共作悲劇である。, 紀要論文}, pages = {107--128}, title = {Desdemona: The Tragic Role-player in Othello}, year = {1985} }