@article{oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02005833, author = {比嘉, 徳政 and Higa, Tokumasa}, issue = {6}, journal = {研究集録}, note = {計時の正確さが陸上競技の記録にとって極めて大切なことは言うまでもない.ことに沖縄において公認競技場が次々と建設されつつある昨今その重要性が強調されてよい,本研究は計時(及び計時員)に関する実験的研究の一つの試みとして企てられたものである.\n 実験対象として公認審判員,大学の体育専政学生,及び一般学生から夫々20名を選び,3群の被験者に15試行にわたる計時実験を行った.実験の手続きとして,実験者が被験者2名ずつに対し,安全灯によって一定時間(11.0秒)の光刺激を与え,被験者にストップ・オッチによってその刺激の時間を計らせた.15回にわたる計時試行によって得られた15の測定値の中央値(Mdn)及び四分偏差(Q)を各被験者ごとに求め,各個人の測定値の代表値及び散布度とした.以上が第1実験である.この第1実験の結果にもとづいて,公認審判体育専政学生,及び一般学生の3群の比較を行った.\n なお練習効果を観察するために次の二つの手続きがとられた,その一つは第1実験の15回にわたる計時実験の第8試行を除いて前半と後半に2分し,各被験者の各半のMdn及びQを求めて各群ごとに前後半の比較を行った.\n\n もう一つの手続きとして,体育専政グループに対し第1実験の後2週間の期間をおいて特別の計時訓練を行い,その後更に1週間の期間を置いて第1実験と同じ計測実験(第2実験)行った.第1実験と第2実験の間に挿入された特別の計時訓練は,試行ごとに提示時間の異った光刺激を与えて,被験者に時間を計らせ,その都度,計測時問と刺激時間とのずれを知らせて修正させたことである.これを10試行隼わたって練習させた・第1実験と第2実験の結果の比較を適して特別訓練の効果について観察した.\n 本研究の結果の分析から次の諸点が明らかになった.\n1.公認審判,体育専攻学生,及び一般学生の3群の被験者を各被験者のMdn及びQにもとづいて相互に比較した結果,\na) Mdnでは3群のいずれの比較も有意な差はみられなかったが,公認審判グループ,及び体育専政グループのそれぞれと一般学生グループ間の嘉は10%レベルでは有意で,計時の経験者と未経験者の間に差のある傾向を示唆している.\nb) Qの比較では3群問に統計上問題にすべき差は認められなかった.\n2.練習効果をみるためにとられた二つの手続きを通して得られた結果は,\na) 3被験者群の第1実験の前半と後半の比較において,Qはいずれのグループの場合も有意でない.Mdnは公認審判,及び専政学生の両グループでは有意な差が認められないが,一般学生グループでは後半の成績が前半のそれよりも向上し,その差は1%レベルで有意である.この結果は,公認審判及び専攻学生の2群と一般学生群の間の計時に関する経験の有無及至は経験の寡多に帰関するものと解釈される.\nb) 体育専攻学生の櫓別な訓練を狭んでの第1実のと第2実験の結果の比較においては,Mdn及びQのいずれも第2実験で成績が向上しており,しかもいずれも1%レベルで有意である.第1実験の前半と後半の比較では有意な向上を示さなかった体育専攻学生グループが,このように著しい向上を,示した原因が第1実験と第2実験の間に挿入された計時訓練にあったことは告うまでもない.\nなお今後の課題として残された問題が指摘された.即ち,計時練習の効果の永続性,計時員の養成に必要なもつとも効率的な計時訓練の計画等がその主なものである., 紀要論文}, pages = {11--20}, title = {陸上競技に於ける計時の実験的研究 (1)} }