@article{oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02011184, author = {村上, 呂里 and Murakami, Rori}, issue = {97}, journal = {琉球大学教育学部紀要=Bulletin of Faculty of Education University of the Ryukyus}, month = {Sep}, note = {本研究では、貧困問題や学力問題を統一的にとらえてその展望を切りひらくために、「諸問題を一身に生きる固有名の子どもの〈からだ=存在〉の葛藤の底にあるもの」に想いを寄せ、「自己肯定感を育む支援」と「学力保障」をつなぐ臨床理論を求め、実践事例の省察に基づき考究した。その際、学力保障のあり方について、ヴィゴツキー学統が提唱する「学力保障の臨床理論」を手がかりとし、認知と情動の往還としての学びや、子どもを「著者」=文化創造への参加者とする学びの有効性を導き出した。それを踏まえた上で、学力保障と文学の授業をめぐる歴史および今日の文学の授業をめぐる諸論点を考察し、学力保障における文学の授業の可能性とそのあり方を明らかにした。具体的には、沖縄県内の小学校で行われたあまんきみこ「おにたのぼうし」(小学3 年教育出版国語教科書所収)を教材とする授業を考察の対象とし、文学体験を介して「〈からだ=存在〉の葛藤の底にあるもの」が表現され、「わかちあう」という語彙と願いが共有され、「人間の問題」に関わる本質的な思考がクラス全体で深まる過程を省察した。そこから「物語的共感」を育み、「人生へのホリスティックな準備(holistic preparation forlife )」としての文学の本来の機能を生かした学びの創造が、学力保障において、さらには社会的格差を克服するうえで有効であることを導き出した。, 紀要論文}, pages = {35--51}, title = {「学力保障の臨床理論」と文学の授業の可能性 : 「おにたのぼうし」の授業の省察を通して}, year = {2020} }