@article{oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02012025, author = {羽田, 麻美 and 乙幡, 康之 and Hada, Asami and Oppata, Yasuyuki}, issue = {8}, journal = {地理歴史人類学論集, Journal of Geography, History, and Anthropology}, month = {Mar}, note = {山口県秋吉台のカルスト台地では,江戸時代以降,山焼きにより草地景観が維持されてきた。しかし近年,山焼きを実施してきた地域住民の高齢化や人手不足により,火入れの作業範囲は縮小し,草地面積は減少傾向にある。草地から林地へと変化し,湿潤環境となったカルスト台地上では,石灰岩の露岩であるピナクルに蘚苔類(コケ植物)群落が成立し始めている。これまで羽田・乙幡(2016)において,秋吉台上の草地から林地へと変化した二つのドリーネを対象に,岩上岩上蘚苔類の空間的な分布と生育特性に関する調査を実施した。本研究では,異なる植生下における蘚苔類群落の種組成の差異を明らかにすることを目的とし,秋吉台の草地ドリーネ内の蘚苔類群落について植生調査を実施し,羽田・乙幡(2016)の林地ドリーネとの比較をおこなった。調査の結果,草地ドリーネにおいては,林地ドリーネとは異なる 6 種の蘚苔類が確認され,林地ドリーネ内の構成種計 18~20 種に比べ,種数が 1/3 以下と少ないことがわかった。草地ドリーネでは湿潤環境を好む種は確認されなかったが,乾燥環境を好む種がドリーネの南向き斜面上部に分布することは,両地域で一致した。またピナクル上の蘚苔類の植被率を比較すると,林地ドリーネ内の植被率は 3~98 %の範囲内で,50 %以上を示すピナクルが多く存在するのに対し,草地ドリーネ内の植被率は,ドリーネの北向き斜面最下部で唯一 100 %を示すのみで,その他の地点では 0~25 %と僅かな被覆にすぎないことがわかった。ドリーネ内の高木植生及び山焼きの有無により,蘚苔類の種組成や種数,岩上の植被率に違いが生じていることが示唆された。その差異は,日射量や湿度などの微気候環境や,それに伴う岩石表面の水分量を反映したものと推察した。, 紀要論文}, pages = {47--58}, title = {秋吉台における岩上蘚苔類群落の分布と生育特性 : 異なる植生下にあるドリーネ間の比較}, year = {2019} }