@article{oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02015161, author = {久貝, 晃尋 and 荷川取, 勝永 and Kugai, Akihiro and Nikadori, Syoei}, issue = {1}, journal = {沖縄農業}, month = {Jun}, note = {甘庶生育期間中のかんがい並びに降雨量が生育,収量及び根系に及ぼす影響について試験を実施した。(1)甘蔗生育期間中の降雨量は最高3,694.7mm,最低2,753.8mmを記録し平均3,085.6mmであった。(1963―64年期を除く)(2)甘蔗の発育の段階別に降雨量をみると有効分けつ期間中は月当たり平均190.8mm,無効分けつ期146.6mm,生育旺盛期236mm,生育後期161.2mmをそれぞれ示し無効分けつ期と生育後期に少なく生育旺盛期に多い傾向がある。月別にみると生育初期の10月,11月,1月,2月,4月,生育旺盛期の7月,生育後期の10月,11月は降雨量少なくこの時期に最もかんがいを必要とする。(3)1日の降雨量が10mm以上の降雨日数は甘蔗生育期間中75.6日,月当たり平均4.4日,100mm以上の降雨日数は4.2日を記録し,発育の段階別には10mm以上の降雨日数が多いのは生育旺盛期で有効分けつ,無効分けつ期,生育後期の順に少なくなっている。また100mm以上の降雨日数では有効分けつ期と生育旺盛期に多く,ついで生育後期で無効分けつ期が最も少なく希にみるのみで夏から秋にかけて豪雨の多いことを示している。(4) かんがいによって甘蔗の生育と収量がともに良くなり1回のかん水量20mmではN:Co.310で25%,H.44-3098では20%増を示し,かんがい水量を多くして,生育初期に20mm,生育中期に30mm,生育旺盛期から生育後期に40mmかんがいした場合,N:Co.310は64%の増収があった。(5)収量増加の要因はN:Co.310では茎数,茎径,節間長の増大,H.44-3098では茎数,節数の増加のように考えられる。(6)有効分けつ期に降雨量が非常に多く,無効分けつ期に降雨量が極端に少ないと生育に悪影響を及ぼし減収結果を招いている。, (7)かんがい水量が少ない場合はブリックス,枯死茎は対照区と大差はないが,かんがい水量が多くなるにつれて,ブリックスは低く枯死茎を多く生じている。また,かんがい区は鼠害茎は多いが,風折茎は少ない。(8)干害をうけた蔗茎は繊維分や還元糖が多く,純糖率が低いために製糖歩留を悪くしている。(9) かんがいすることによって,メイチュウの加害茎が少なくなっている。(10)かんがい前の土壤含水量の多少によってかんがい水分の保持朋間が異なる。(11)多量降雨による土壤水分の保持期間はかんがい区よりも対照区の万が長い。すなわちかんがい区はかんがいによって土壤構造が多く破壊され水分の保持を低下させているように考えられる。また降雨量が少ない場合は対照区は下層まで充分に滲透せず,かんがい区は下層まで滲透しているがはじめのうちは下層が多く日が経つにつれて逆に上層よりも下層が少なくなっている。水分の保持期間はかんがい区が長い。(12)かんがいによる土壤中の水分滲透はほぼ三角形に近い分布を示し,かんがい水路の直下が最も深く滲透し,水路より遠くなるにつれて浅く滲透している。(13)平均培土前は甘蔗の植生位置が植え溝にあってかんがいは植え溝に行なうのでかんがい水量は少なくてすみ,根の深さ,滲透範囲からみて20mm程度が適当のように考えられる。平均培土後は甘蔗の植生位置が畦と同じ高さか,または高くなり前と反対にかんがい水路の位置がもとの畦の中央になるので根の主要部分に水分を滲透させるのにしてはかなりの距離があるので,30mm以上のかんがい水量を必要とするように考えられる。(14)生育旺盛期,生育後期は長期かんがいによって土壤構造が破壊され吸水量も多いので40~50mm以上のかんがい水量を必要とするように考えられる。(15)かんがいによる根の分布は,対照区に比較して表土に多く,地表面から10cmの附近に最も多いが,対照区は20~30cmの附近に多く心土にもかなり多い。, 論文}, pages = {6--15}, title = {甘蔗に対する畦間かんがい試験}, volume = {4}, year = {1965} }