@phdthesis{oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02019329, author = {田中, 聡}, note = {我が国における海岸構造物等からの越波量は、1954年以降盛んに研究が行われ、佐藤、石原ら、吉川らにより越波流量推定式が提案されてきた。特に、吉川らは、現在の越波流量推定式の基本となる直立壁を堰と考えた場合の越流式から越波流量推定式を提案している.その後、合田は、これまでの研究が主として規則波を対象としたものであったのに対して,不規則波を対象にした実験結果から相対水深と期待越波流量の関係を図に示し,海岸構造物の設計における実用的な越波量推定法を提案した。一方で、合田は、 「EurOtop overtopping manual」による越波流量算定式を吟味し,新しい統一的越波流量推定式を提案したものの,その精度に問題を残している. 本論は、日本国内で半世紀にまたがって利用されてきた従来の越波流量算定式を水理実験及び数値計算によって徹底して検討を重ね、直立護岸、消波工付直立護岸、テラス式護岸に対する護岸越波流量算定式の提案を行うことを主目的としている。消波工については、独自に開発した消波ブロックが用いられている。テラス式護岸についても、開発した消波ブロックが用いられている。本論は、以下の章からなっている。 第 1章では、本論が対象とした研究の背最や目的について述べている。 第 2章では,我が国における海岸保全の歴史と越波による災害事例及び対策事例を整理するとともに,越波による災害に関する研究事例について述べている. 第 3章では,本研究に関連する越波流量算定式に関する研究事例をレビューすると共に,越波流量に関する歴史と各時点における問題点を整理し,本研究で議論すべき課題を抽出している. 第 4章では,第 3章で抽出した課題のうち 2008年に合田が提案した越波流量算定式について,実用化のための検証と検証結果を踏まえた合田の越波流量算定式の修正を行っているさらに,合田の越波流量推定図表との隔たりの要因を, CADMAS-SURFによる数値計算値との比較で明らかにしている. 第 5章では,不規則波の持つ不規則性が越波現象に及ぼす本質を解明するため,規則波を用いて大型水理実駿を実施し, CADMAS-SURFを用いた数値計算の検証を行った上で,主として数値計算によって,水平床上の直立護岸に対する規則波の越波流量特性を明らかにしている.具体的には,無次元越波流量が相対天端高によって系統的に整理できることを示した上で,反射率と越波流量とを同時生起現象として説明している. 第 6章では,直立護岸前面に独自に開発した消波ブロックを設置する消波工付直立護岸及び遊歩道としてのテラス部を設置するテラス式護岸の提案を行い,それらの護岸に対する越波特性を水理実験及び CADMAS-SURFを用いた数値計算で明らかにしている. 第 7章では,本研究の総括が行われている.}, school = {琉球大学}, title = {越波流量の物理的算定式と新たな消波ブロックを用いた護岸の開発} }