@phdthesis{oai:u-ryukyu.repo.nii.ac.jp:02019335, author = {大嶺, 英太郎}, note = {地球温暖化対策としての二酸化炭素排出量削減に向けて,再生可能エネルギーの導入拡大が図られている。これまで,固定価格買取制度の導入により太陽光発電を中心として再生可能エネルギーの導入拡大が図られてきたが,再生可能エネルギーは発電電力が気象条件によって変動するため,これにより電力系統の周波数変動や電圧変動,および系統全体で余剰電力が生じ,電力系統の安定運用に影響を与えることが懸念されている。 これらの課題に対して,系統側での対策としては蓄電池の設置により周波数・電圧変動を抑制し,余剰電力を抑制することが考えられる。しかし,このための対策コストは非常に高 コストとなることが懸念される。一方で,近年,デマンドレスポンス (DR) やバーチャルパワープラント (VPP) 等,需要家側資源(非常用発電設備や蓄電池,ヒートポンプ式給湯機など)を活用して電力系統の需給運用に貢献する技術の開発・実証が行わ れており,このための調整力市場も整備されつつある。これら需要家側資源を活用した制御技術と,従来の系統側の発電機制御技術を協調させることで,再生可能エネルギー大量導入に対応するための必要な対策コストを低減できる可能性がある。 本研究では,再生可能エネルギー大量導入時の系統周波数・電圧変動,および余剰電力を抑制するための,電力系統側の発電機による周波数・電圧制御と需要家側資源を活用した需要家機器制御との協調制御システムを検討し,提案システムの有効性をシミュレーションと一部実験により検証した。 先ず,事業者がレジリエンス向上や事業継続計画 (BCP) の観点から導入するガスタービン発電機等の非常用発電設備を需要家側資源として活用し,常時の運用において同時同量制御を行うことにより系統の需給バランス維持に貢献する手法を検討した。 次に,系統側および需要家側に蓄電池を設置し,既存の系統側発電設備の周波数・電圧制御との協調により,より少ない蓄電池容量で再生可能エネルギーの出力変動による系統周波数,電圧変動を抑制する協調制御手法を検討した。 さらに,再生可能エネルギー大量導入による系統全体の余剰電力を抑制するため,配電用変電所に蓄電池を設置し,同時に配電用変電所の潮流平準化制御を実施することで配電系統の設備スリム化にも寄与する,配変潮流平準化制御手法を検討した。 最後に,余剰電力をより低コストで抑制するため,住宅のヒートポンプ式給湯機を活用し,再生可能エネルギー発電予測の不確実性と需要家の便益(電気代低減や湯切れ防止)を考慮しながら,余剰電力を抑制する需要家機器運転計画手法を検討した。 上記で提案した各手法の有用性を数値シミュレーションと一部実験により検証するとともに,各手法の実用化に向 けた課題(機器コス ト低減や市場の整備等)を整理した。}, school = {琉球大学}, title = {再生可能エネルギー大量導入時の需要家側資源を用いた分散型電源の安定運用方式および需給協調制御方式の開発} }